書評(3)

次はジャンルを変えて専門書を紹介します。

「経済・ファイナンスデータの計量時系列分析」 沖本竜義 2010年

本書はデータ分析を専門とするデータサイエンティストの間で有名な書籍です。
バイブル扱いされている方もいらっしゃいます。

目次を読み上げるような紹介の仕方になりますが、
時系列分析の根幹となる「定常性」から始まり、時系列モデルの基本である「ARMAモデル」、
「予測問題」の考え方、ランダムウォークを示す「単位根過程」、見せ掛けの回帰を見破る「共和分検定」、
状態の変化を記述する「マルコフ転換モデル(レジームスイッチ)」など、重要な内容が網羅されています。

ただし数式など難解な記述が多く、実際のモデルへ適用するには専用の統計解析ツールが必要となるため、
中級者~上級者向けの内容となります。
このような分野に興味を持っていらっしゃる初級の方には、以下の本が良いかもしれません。

「現場ですぐ使える時系列データ分析」 横内大介/青木義充 2014年

初めに紹介した書籍の前半部分を分かりやすく、Rでの分析方法を交えて記述されています。
このような分析手法を使ったところですぐにリターンに結びつくわけではないのですが、
基礎を押さえておくことは非常に重要だと考えます。
思わぬところで役に立つかもしれません。